平和はキリストを敵としない人々と共に

2023年8月6日(日) 第一主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 9章38~41節

本日は8月6日で、広島に原子爆弾が落とされてから78年目を迎えました。二度と人類が核兵器を用いて戦争をしないこと、また、日本があれだけ悲惨な思いをして学んだはずの戦争に、再び愚かしく突入することがないようにと、祈りつつ礼拝したいと思います。

読んでいただいた箇所は、“雷の子”とあだ名をつけられたほど気性の激しいヨハネと主イエスの会話です。ヨハネが、イエスのお名前を用いて悪霊を追い出していた人と出会い、自分たちに従いなさいと勧めたけれども従わなかったので、その行為を止めさせようとした、とイエスに報告したときのことです。イエスはヨハネが驚くようなことを言われました。「やめさせてはならない。・・」「わたしたちに逆らわない者は、わたしたちの味方なのである。」「キリストの弟子だと言う理由で、あなたがたに一杯の水を飲ませてくれる者は、必ずその報いを受ける。」

ヨハネのように熱心に伝道活動する人は、自分と同じような熱心さを持たない人に対しては厳しく接してしまう傾向があります。イエスはヨハネや他の弟子たちに対して、人を敵として見て対立していく生き方ではなく、味方として見ていくような慈しみの目を持ちなさいと教えておられます。人が自分とは違う意見を持ち、自分に従わないことは、当たり前のこととしてとらえ、違いは色々あっても、共通項を見出して交わりを持っていく姿勢が大切だよ、とおっしゃっているように思えます。自分とは違っても対話をしていく忍耐と勇気は、キリストから教えられるものであり、それはエキュメニカル運動の根幹となりました。共に平和を実現するためです。

神は平和をこの世に送られました。キリストは平和の象徴です。愚かな戦争をくり返さないために、私たちはキリストにならいます。

コメントは利用できません。