一番えらくなりたい人達へ

2023年7月23日(日) 第四主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 9章30~37節

今時一番えらくなりたい、一番先になりたい、のは政治家かスポーツ界の人々ぐらいかもしれませんが、主イエスの弟子たちもだれがいちばん偉いかを議論していたのでした。しかもイエスご自身が、間もなく人々に捕えられて殺されること、しかし三日の後に復活することを話されたばかりでした。ガリラヤではイエスを知らない者はいないほど有名になっていましたが、イエスは人に気づかれるのを好まなかったとあるほど、緊張に満ちた時間を過ごしておられた様子が伝わってきます。それなのにだれがいちばん偉いかと議論していた弟子たちに対して、空気を読みなさいよ、と言いたくなりますが、イエスが予告されたことは彼らにとって想像すらできないことだったのです。
そのような弟子たちに対して忍耐強く教えるイエスの姿と、逆説的な話しの内容が光ります。「いちばん先になりたい者は、すべての人の後になり、全ての人に仕える者になりなさい。」そして、子どもを抱き上げて、「わたしの名のためにこのような子どもの一人を受け入れる者は、わたしを受け入れるのである。わたしを受け入れる者は、わたしではなくて、わたしをお遣わしになったかたを受け入れるのである。」と言われた意味を考えたいと思います。
弟子たちは、主イエスの予告の言葉が現実のこととなった後、聖霊によってその言葉の意味を深く理解したでありましょう。そして神が驚くべき方法で人類一人一人を救おうとされたことを、その人生をかけて、そこに目を留めながら活動していったことでしょう。それは平和の計画であって、将来と希望を与ええるものであると、昔から約束されていたことでした。私たちも神の御業を知って、基点として活動していきます。どこにおいてもキリストにおいて一つとされている私たちです。

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