あなたならどうする?

2023年6月25日(日) 第四主日礼拝

宣教者 高見龍介牧師

創世記 22章1~19節

神がアブラハムと交わした「子孫繁栄」と「土地取得」の約束、この約束の実現は、創世記21章におけるイサクの誕生とベエル・シェバの井戸の獲得により、いよいよ現実味を帯びてきました。この時まで、アブラハムも大変な苦労を重ねていましたが、神への信仰により、これら「子孫繁栄」と「土地取得」という祝福の萌芽をいただくことができたのです。そして、これらの祝福を神からいただき、将来の安泰が見え始めた後で、とんでもないことが起こります。心底信頼していた神から、「あなたの最愛の独り子であるイサクを焼き尽く献げ物として献げなさい!」との御言葉がアブラハムに臨んだのです。アブラハムにとって待ちに待った約束の子、至上の宝でもあるイサク、この子を「焼き尽くして献げなさい!」とは…。この時、アブラハムは頭を金槌で殴られたような衝撃を受け、大いに心をかき乱され、戸惑いを覚え、恐れを抱いたのです。
「主よ、私の愛する独り子を献げよとは一体どういうことなのでしょうか。このイサクこそ、私が長年苦労に苦労を重ねた末に得た信仰による子ではないですか…。いや、むしろあなた様の恵みによって賜わった子ではないですか。その、あなた様からいただいた子をなぜ殺さなければならないのですか。しかもこの子はあなた様の「約束の子」であり、全世界の救いの源となるべき「使命の子」ではないですか。もし殺してしまったら、あなた様の世界救済計画は一体どうなってしまうのでしょうか?」。アブラハムはこの時、辻褄の合わない神の言葉に疑念を抱き、将来に対する不安に襲われ、さらには、これまで神に従ってきた歩みが、すべて水泡に帰してしまうことへの不満を強く感じたはずなのです。
さあ、とんでもないことになりました。アブラハムはこの神の理不尽な言葉を受け入れてイサクを手放すのでしょうか? それともわが子可愛さに手放すことをせず、神のご命令に従わないのでしょうか? 究極の選択です。さあ、みなさん!「あなたならどうする?」。

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