互いに平和にすごしたいから

2023年8月20日(日) 第三主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 9章42~50節

8月は戦争や平和を特に考える機会が多くあります。戦争に関するドキュメンタリー番組をいくつか見る機会があり、旧日本軍がアジア侵略をした時代の新たな事実などを知りました。一人の人の命を重んじない戦争の愚かしさ恐ろしさを忘れずに、気をつけて生活したいと思いました。主イエスが伝道活動をしておられた時代も決して平和な状態ではなく、支配者のローマや指導者に対する怒りを煽る向きもありました。けれども、イエスは民族や宗教、性別、社会的階級の違いを越えて、ただ一人の命を大切にする姿勢を弟子たちに示しながら、平和を教えました。
今日の箇所には、「つまずかせる」という言葉が繰り返し出てきます。イエスを信じる小さな者の一人をつまずかせるなら、厳しい裁きがある、と警告しておられます。つまずかせる、というのは、キリストへの信仰を無くさせることです。そして自分自身に対しても吟味するように、ショックを覚えるほどの厳しい言葉が重ねて告げられています。「もし片方の手があなたをつまずかせるなら、切り捨ててしまいなさい。両手がそろったまま地獄の消えない火の中に落ちるよりは、片手になっても命にあずかる方が良い。」という言葉にはじまって、“片方の足”“片方の目”と、たたみかけるように、厳しい言葉が続きます。それは、実際にそうしなさい、ということではなく、小さな者を軽んじたりつまずかせることがどれほど大きな罪であるかを教えるためであり、また自分自身の信仰姿勢を吟味する大切さを知るためです。今日読む箇所の最後に、主イエスは言われました。「自分自身の内に塩を持ちなさい。そして互いに平和に過ごしなさい。」(50節) これが今日のテーマです。互いに平和に過ごして生きていきたいです。ご一緒に考えてみたいと思います。

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