2019年7月28日 第四主日主の晩餐礼拝
宣教者:松村誠一先生(品川バプテスト教会協力牧師)
ヨハネの手紙一 4章7〜12節
ヨハネの手紙は紀元一世紀の終わり、あるいは二世紀の初めに、長老ヨハネが小アジアの諸教会に書き送られた手紙であると考えられています。
この時代はイエス様の弟子たちを始め、初代のキリスト者も少なくなり、教会は二世、三世のキリスト者の時代を迎えておりました。この2世、3世のキリスト者の特徴でありますが、あの初代のキリスト者たちの燃えるような信仰は薄らぎ、この世に順応していくキリスト者が多くなってきた時代です。
この時代、この手紙が届けられた教会は大きな問題に直面していました。その大きな問題とは教会の内部から偽りの教師たちが現れ、教会内に混乱を引き起こして起こしておりました。偽りの教師たちとは、グノーシス主義者たちであると理解されて
人間の知性、理性でどれだけ素晴らしいことを考えても、どれだけ理想的なことを述べても、それは絵に描いた餅にすぎません。なぜならば、人間の理性も知性も罪ある人間のエゴに隷属しているからです。
争いや憎しみ、分裂が絶えない当時の教会に対して長老ヨハネは神の愛をいます。彼らは信仰を知的に理解しようとしていました。具体的に示す必要があったのです。「神は、独り子を世にお遣わしになりました。その方によって、わたしたちが生きるようになるためです。ここに、神の愛がわたしたちの内に示されました。」と教えています。さらに長老ヨハネは「わたしたちの罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになりました」と、神の愛を具体的に示し、教えています。私たちも長老ヨハネの教えを共に聞き、神の愛に突き動かされ、互いに愛し合い、教会生活を送ってゆきましょう。