立ち上がったマリアへの祝福

2023年12月17日(日) 第三主日・第三アドベント礼拝

宣教者 岡村直子牧師

ルカによる福音書 1章39~56節

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【今日のメッセージ】

アドベント第3週を迎えていよいよ来週はクリスマス礼拝を迎えることになります。クリスマスまでの準備として、今日は、受胎告知を受けたマリアはどういう人であったか、マリアの行動と歌から見ていきます。マリアは救い主を生むという使命を与えられた人でありますが、私たちと同じ人間でした。
後にマグにフィカートと呼ばれるマリアの讃歌は、力強さと喜びに満ちています。神が、どのような方なのかをマリアは自分の証しの言葉として歌っています。ここではまだ救い主となる赤ちゃんイエスは誕生してはいません。彼女の体もまだ特別な変化があったわけではないでしょう。彼女は天使ガブリエルをとおして神の言葉が与えられたことをきっかけとして、天使が言った中で、唯一自分ができることを実行しました。彼女は立ち上がって確認しに出かけて行ったのです。そして発見するのです。神の言葉は本当だった!その感動は、彼女に勇気と喜びと使命を果たしていこうとする力強さを与えたことでしょう。神を賛美して歌います。まだ実現していないけれど、確かに自分を通して偉大なことをなしてくださる神の約束を彼女は信じて歌っています。社会的には身分の低い女性である自分を用いて下さる神は、立場の弱い者を憐れみ、正義による裁きをなし、飢えた人を良い物で満たしてくださる神であると、マリアは賛美します。
言葉を受けたマリアが、ただ何もしないで信じたのではないことに注目したいのです。自分が納得できるために出かけて行ったのです。たやすい道のりではなかったはずです。エリサベトに起こった素晴らしい出来事を確認して、語り合い、祈り合う友となったエリサベトと過ごす中で、神への信頼は強められたことでしょう。
そのような友を神は与えて下さいます。私たちは神から導かれて集まって礼拝をする者として、たとえ今は弱って打ちひしがれていても、時を得て神が立ち上がらせて下さいます。導かれて祈り合い、分かち合う友を与えて下さり、自分の生きる使命を果たせてくださるのです。後に主の死と復活が起こって生まれた教会はそのような恵みをいただいています。

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【聖書の言葉】

1:39 そのころ、マリアは出かけて、急いで山里に向かい、ユダの町に行った。
1:40 そして、ザカリアの家に入ってエリサベトに挨拶した。
1:41 マリアの挨拶をエリサベトが聞いたとき、その胎内の子がおどった。エリサベトは聖霊に満たされて、
1:42 声高らかに言った。「あなたは女の中で祝福された方です。胎内のお子さまも祝福されています。
1:43 わたしの主のお母さまがわたしのところに来てくださるとは、どういうわけでしょう。
1:44 あなたの挨拶のお声をわたしが耳にしたとき、胎内の子は喜んでおどりました。
1:45 主がおっしゃったことは必ず実現すると信じた方は、なんと幸いでしょう。」
1:-1 マリアの賛歌
1:46 そこで、マリアは言った。/「わたしの魂は主をあがめ、
1:47 わたしの霊は救い主である神を喜びたたえます。
1:48 身分の低い、この主のはしためにも/目を留めてくださったからです。今から後、いつの世の人も/わたしを幸いな者と言うでしょう、
1:49 力ある方が、/わたしに偉大なことをなさいましたから。その御名は尊く、
1:50 その憐れみは代々に限りなく、/主を畏れる者に及びます。
1:51 主はその腕で力を振るい、/思い上がる者を打ち散らし、
1:52 権力ある者をその座から引き降ろし、/身分の低い者を高く上げ、
1:53 飢えた人を良い物で満たし、/富める者を空腹のまま追い返されます。
1:54 その僕イスラエルを受け入れて、/憐れみをお忘れになりません、
1:55 わたしたちの先祖におっしゃったとおり、/アブラハムとその子孫に対してとこしえに。」
1:56 マリアは、三か月ほどエリサベトのところに滞在してから、自分の家に帰った。

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