時が悪くても

2023年3月12日(日) 第二主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 8章22~26節

 

今年のイースターは4月9日です。私たちの救いの喜びが起こるために、主イエスは苦難の道を歩まれました。今日読む聖書の箇所を境に、主イエスは死ぬことを弟子たちに語られ、敵対する人々がいるエルサレムに向かって歩み始めます。
イエスたち一行はガリラヤ湖の北端にあるベトサイダに着きました。ベトサイダとは「漁師の家」という意味だそうです。そこはイエスの弟子たち、アンデレやペトロ、フィリポの故郷です。イエスはマタイによる福音書11章で、ベトサイダをコラジンと並べて、叱っておられます。ベトサイダで数多くの神による奇跡が行われたにもかかわらず、ベトサイダの人々は神の前に悔い改めることをしなかったからでした。そのような場所で起きたいやしの奇跡の出来事が記されています。
人々が一人の盲人をイエスのところに連れて来て、触れていただきたい、と願いました。イエスはその盲人と二人だけになりたかったのでしょう。この人の手を引いて村の外に連れていって、唾をつけて手を置いて、段階を経ていやしの業を行われました。盲人だった人は、何でもはっきりと見えるようになったのです。ここでの奇跡は段階を経て行われたということが特徴的です。その人と主イエスだけの二人だけの間で起こったことでした。イエスはその人に「この村に入ってはいけない」と言って、その人を家に帰されました。それは深い配慮によるものであったでしょう。主イエスは目の前に苦しむ人がいるなら、ご自分がどのような状況であっても無視せず、憐れまずにはいられないお方です。今でも変らず、聖霊によって関わってくださる主です。時が悪くても、主なる神に祈り求めるなら、神の御業を体験していくのです。

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