ノアが救われた理由Ⅱ

2021年6月6日(日) 第一主日礼拝(オンライン)

宣教者 高見龍介牧師

創世記 6章9〜22節

私たちが救われるためには、神様の言葉に耳を傾ける必要があります。ノアも日々神様からの語りかけを聴き、その御言葉に忠実に歩んだがために、神の審判である洪水の難から救われることができたのでした。しかし、神様の語りかけに聴き従うということは、決して容易なことではなく、時にその御言葉は壮絶な苦しみを私たちに与えることにもなるのです。
主イエスの金持ちの青年に対する言葉も、「持っている財産をすべて売り払いなさい」という大変厳しいものでありました。結局、その言葉に従い得なかった青年は、永遠の命を受け継ぐことができなかったのです。これと同様に、ノアに対する神様の「箱舟建造」命令も、決してたやすい命令ではなかったのです。なぜなら、この時の神様の言葉があまりにも現実離れしたものであったからなのです。ノアは「箱舟建造」の命令を聴いた時、「この穏やかな気候の世にあって、本当に洪水などが起こるのであろうか?」と、まず強い疑念にとらわれたのです。さらには、「造れ」と命じられた箱舟が超巨大サイズだったため、この時ノアは、「そんな巨大船、本当に造れるのだろうか?」という強い不安感にも襲われることになったのです。また箱舟建造に着手した後にも、人々からの中傷による迫害に苦しめられ、さらには、「洪水など起こらない!」と断言する人間たちの声に誘惑されて、彼の心の中には箱舟を造り続けることへの迷いと葛藤も渦巻いていたはずなのです。しかし、それでも彼は、それらの困難と戦い続け、最後の最後に神様の救いの恵みに与ることができたのでした。
では、なぜノアは、これらの困難に打ち勝つことができたのでしょうか? それは、彼自身、日々祈って歩んでいたからなのです。私たちも御言葉に従うことの困難さに日々直面しますが、そのような時にこそ、主に信頼を寄せて祈るべきなのです。主は私たちの祈りを聴いてくださっています。主は必ずや私たちの祈りに応えてくださり、困難に打ち勝つ勇気と力、希望を与えてくださるのです。このようなわけで、苦難に喘ぐ友たちよ!祈りによって主の御言葉に服従し、救いの恵みに与っていこうではないか!

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