イエスが立てた12使徒

2021年6月13日(日) 第ニ主日礼拝(オンライン)

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 3章13〜19節

皆さまの生きる全ての必要を主が今日も満たして下さいますようにと祈ります。今日は主イエスが12人の使徒を立てた箇所です。目的は、イエスのそばに置くため、と、派遣して宣教させ、悪霊を追い出す権能を持たせるためでした。12人の名前がペトロを筆頭に、イスカリオテのユダを最後に記されています。この二人について後半スポットライトを当ててみることにします。イエスによって呼び出された使徒たちは、互いに相容れない立場の人々だったことがわかります。主イエスと3年半の間、寝食を共にして最もイエスと近いところにいて、イエスから話を聞き、働きを目にして学んで信仰が育てられた弟子たちでした。しかしその弟子の中からイエスを裏切る人が出たのでした。裏切ったのはイスカリオテのユダだけではありません。全員でした。このことは人間の罪深さを表していますし、イエスの死の意味をいっそう際立たせています。ユダがイエスを当局に引き渡さなければ、イエスの十字架刑の死と復活という出来事は起こりませんでした。なぜ12使徒の中の一人であるイスカリオテのユダでなければならなかったのか、多少の想像をすることしかできません。救い主像をそれぞれが持っていたでしょう。イスラエル民族は長い歴史の中で戦争に負けて他国に支配され、ほとんどの期間、国を持たないできました。ユダヤ人たちの悲願は、ローマから独立して自分たちの国をもつことでした。
イエスがそれを叶える人かもしれないという期待が打ち砕かれ、ユダの引き渡しでイエスは処刑され、弟子たちはバラバラになりました。しかし復活の主イエスがまた一人一人を集められるのです。その延長に私たち教会の一人一人がいます。互いに受け入れ合うことが難しい同士であっても、祈りにより共にイエスのそばにおり、託された宣教の使命を成していくことができるようにされています。感謝!

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