2020年11月15日(日) 第三主日礼拝
宣教者 岡村直子牧師
マルコによる福音書 1章14〜15節
「ヨハネが捕えられた後、イエスはガリラヤへ行き、神の福音を宣べ伝えて、『時は満ち、神の国は近づいた。悔い改めて福音を信じなさい』と言われた。」
今日読んでいただく聖書の言葉です。“福音”という言葉が2回出て来ています。
“福音”とは“良い知らせ”“良いニュース”という意味で、原語はギリシャ語で、“エウアンゲリオン”と言います。“ユーアンゲリオン”とも発音します。今日の宣教題は「福音はあなたへ」とすれば良いのに、「エウアンゲリオンはあなたへ」としたのは、キリスト教とは関係のないところで“エウアンゲリオン”と同じ意味でラテン語のエヴァンゲリオンがアニメや音楽で使われていると知ったからでした。元祖エウアンゲリオンはイエス・キリストが起原です、と言いたいではありませんか。
バプテスマのヨハネがイエスより前に伝道活動をしており、悔い改めのバプテスマを宣べ伝えていて、「悔い改めにふさわしい実を結べ。」と各人の生活を神の前に悔い改めて正す生き方を命じていました。しかしイエスは「神の国は近づいた。福音を信じなさい」と言われます。神の側が動かれて神の国があなたに近づいた、だから方向転換をして福音を信じなさい、と。神の国はイエスと共に現在完了形で、目と鼻の先まで来たのです。「近づいた」という言葉に、神の側から強制的にというのではなく、そのことを知った人がそれを受け取るために手を伸ばす、ということが示唆されているように思います。神は私たちに自由意志を与えておられるからです。神はロボットとして人間を作りませんでした。神と人が応答しあう関係として愛をもって創造されたからです。救いが来たのです。良いニュースがイエスと共に来ました!イエスこそが良い知らせです。