2019年8月11日(日) 第二主日礼拝
宣教者 山本弘夫伝道主事
マタイによる福音書9章18節~26節
本日の聖書箇所は、ユダヤ人の指導者の一度死んだ娘が立ち上がったという話ですが、その話の途中に12年間出血が続いている女性の癒しの話が挿入されています。
この奇跡の話は、同じ様な構成でマルコとルカにも書かれています。
たった今、娘が息を引きとったという男性がイエスのところに駆け込んできます。「おいでになって手を置いてやってください。そうすれば生き返るでしょう。」と懇願します。
マルコとルカではこの男性は会堂長であったと書かれています。ユダヤ教における教会堂であるシナゴーグの会堂管理者です。この役目につく人は、一会堂で一人、長老の中から選ばれます。
この男性の話を聞くとイエスはすぐに立ち上がります。イエスと弟子たちはこの男性について行きます。
その途中で12年間も患って出血が続いている女性が、近寄ってきて後ろからイエスの服の房に触れます。するとすぐに癒されます。イエスは振り向いて「娘よ、元気になりなさい。あなたの信仰があなたを救った。」と優しく語ります。
ユダヤの指導者の家に着いたイエスは葬式の騒ぎをしている人々を退け、家のなかに入り、少女の手をとります。すると死んだはずの少女は起き上がります。
イエスは生をも死をも支配なさる方です。
最後の望みをいだいてイエスのもとにきたこの二人は、見事にその願いが達成されました。誰に助けを求めるかは決定的に重要です。この二人は正しい選択をしたと言えます。
私たちも人生の課題の解決に当たっては、まずはキリストを通して神に祈り、そのうえで解決に向けての具体策を考えるということが大切であります。ともにいて下さる神にまず祈ってからという習慣は必ず良い結果をもたらします。