2019年1月27日 第四主日礼拝
マタイによる福音書8章1~4節
宣教者:山本弘夫伝道主事
本日の聖書箇所は次のとおりです。
「イエスが山を下りられると、大勢の群衆がしたがった。すると一人の重い皮膚病を患っている人がイエスに近寄り、ひれ伏して、『主よ、御心ならば、私を清くすることがおできになります』と言った。イエスが手を差し伸べてその人に触れ、『よろしい。清くなれ』と言われると、たちまち、重い皮膚病は清くなった。イエスはその人に言われた。『だれにも話さないように気をつけなさい。ただ、行って祭司に体を見せ、モーゼが定めた供え物を捧げて、人々に証明しなさい。』」です。
イエスは山上の説教を終えて平地に降りますが、そこには人々の現実の生活があり、様々な悩みや苦しみがありました。
特にどうにもならない病いの苦しみを抱える人々がイエスのもとに来ます。そのなかの一人が重い皮膚病にかかった人です。ギリシャ語の原語ではレプロスと書かれていますが、現在の病名ではハンセン病と思われます。この病気に対する人々の恐怖感は大変強く患者は病の進行に伴う肉体的苦痛だけでなく汚れた者とされ社会から排除され差別される精神的苦しみも負っていました。旧約聖書のレビ記の13章、14章にこの病気に関する扱いが定められています。
聖書には、「求めなさいそうすれば与えられる」、「あなたの信仰があなたを救った」、「もし、からし種一粒ほどの信仰があれば、この山に向かって、ここからあそこに移れと命じてもそのとおりになる。あなたがたにできないことは何もない」との言葉が書かれています。重い皮膚病にかかったこの人はそのような信仰と希望をもってイエスの前に出たに違いありません。そしてこの大きな恵みと幸いを得ることができました。