2023年5月14日(日) 第二主日礼拝
宣教者 岡村直子牧師
マルコによる福音書 8章34~38節
今日の聖書の言葉は、たじろいでしまうような言葉かもしれません。主イエスが弟子たちだけではなく群衆を呼び寄せて言われた言葉です。つまりあなたや私に問いかけられている言葉です。何となくイエスの言葉にひかれていたり、奇跡を起こして病気をいやしてくれるかもしれない、という思いでついて来た人達など、色々な動機で集まっていたであろう群衆に対して、イエスは弟子たちに対するのと同じように、とても率直に、重要な言葉を投げかけられました。
「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい。」(8:34b)自分という個性をもった人格がとても大切な存在であることを私達は知っています。自分の意志で,自分の感性や考えで、自分が判断して、自立して生きることがとても大切なことだと教わってきている私たちです。イエス・キリストを信じることが、愛や喜びや平和ということを受けることだというような内容なら、人はそれにひかれてついてくるかもしれないけれども、自分を捨て、自分の十字架を背負ってイエスに従いなさい、などという言葉は聞きたくない、と思うものでしょう。
イエスは、わたしの後に従いたい者は、・・・と言っておられることは、人の自由な意思と決断を尊重しておられます。「自分を捨てる」とか「自分の十字架を背負う」とはいったいどういうことなのでしょうか。ご一緒に考えてみたいと思います。
ところで今日は母の日となっています。時代が変わり、母親のイメージも様々です。早くに母をなくしてほとんど記憶がない人、母から虐待されて来た人、母親になりたくてもなれなかった人、母の死を知らなかった人、様々な人の母に関する悲しみを神はご存じです。神が母をとおしてあなたの命をこの世に送り出されました。自分が今生きていることを神に感謝し喜んで生きられるよう、神はイエス・キリストをとおして導かれます。