2020年12月13日(日) 第二主日・第三アドベント礼拝
宣教者 岡村直子牧師
ルカによる福音書 1章26〜40節
新型コロナウィルスの脅威が衰えぬまま、待降節/アドヴェントの3週目を迎えます。いよいよ来週はクリスマス礼拝です。マルコによる福音書を1月までお休みにして、ルカによる福音書のマリアへの受胎告知の箇所を読むことにしました。ルカ福音書の救い主イエスの降誕の記事は、高齢者や数に入れられない女性や社会の底辺にいる労働者の羊飼いたちや、差別されて悲しみを知っている人々が神さまの介入を体験していることに気がつきます。
神とそれらの人々との関わりは、神の側からの言葉によってもたらされました。これらの言葉や出来事をとおして、この世に誕生される神の子がどのような救い主なのかを指し示しています。
イエスの母になるマリアの全てを神はご存じでした。彼女に何が必要か知っておられて今日の聖書の言葉があります。彼女が使命を受けてあの時代の社会の中で受け入れられて生活して行くためにヨセフというパートナーを準備されました。神はマタイによる福音書で、ヨセフの立場について神の言葉を夢によって与えました。しかしマリアへの言葉は夢によってではなく、天使がマリアと対話できる相手として現れたように思えます。その対話から、マリアは親類のエリサベトが神の恵みによって子どもを授かっていることを知ったのでした。マリアは出かけるのです。ナザレからユダ地方のエリサベトのいる町まで、おそらく山や谷を含めて150kmぐらいはあったでしょう。エリサベトに起こった神の出来事を確認するために。そして喜びと苦しみの使命を担う者同士の連帯感によって、互いに祈り合い支えあうために。