2020年8月23日(日) 第四主日礼拝
宣教者 山本弘夫伝道主事
マタイによる福音書 12章46〜50節
イエスが群衆と話しているとき、イエスの母と弟たちが、イエスに面会を求めてやってきます。家族が来たことを告げた人に対してイエスは、「わたしの母とはだれか。わたしの兄弟とはだれか。」と語り、弟子たちの方を指して「ここにわたしの母、わたしの兄弟がいる。だれでも、わたしの天の父の御心を行う人が、わたしの兄弟、姉妹、また母である。」と語ります。肉親の母や兄弟よりも天の父の御心を行おうとしている弟子たちこそが私の家族であると語ります。
これは、肉親の家族に冷たい態度に思えます。福音書には、イエスが家族関係に対して厳しい言葉を語っている箇所がいくつかあります。
それは、イエスを信じ、神に従って生きることとの対比において語られています。神に従うことが第一であり肉親の情がそれを妨げてはならないとの趣旨で語られています。
聖書の言葉は、同じ様なことがらがその書かれている箇所によって様々に語られています。そのため聖書を正しく解釈するためには、聖書のことばの全体に目を配ることが大切です。
例えば、モーセの十戒のうち第五戒は、「父と母を敬え」でありこれはいつの時代においてもどのような状況においても適用される教えです。
神に遣わされたイエスは神からの真理をこの世に伝えましたが、その教えは、この世の考え方とはかなり違いがある革新的、高次元なものですから家族との摩擦も生じます。しかしイエスに従い切るとき時の経過とともに家族との関係も不思議にかえって良いものへと変えられます。
加えてクリスチャンには、イエスの恵みのもとに教会という新しい家族が与えられております。