2020年3月22（日）　　第四主日主の晩餐礼拝

宣教者　松村誠一先生

ヨハネによる福音書6章60～71節

イエス様はパン５つと、魚２匹で５０００人を養われました。そのイエス様の力ある業を目の当たりにした群集も弟子たちも驚き恐れ、このイエス様をイスラエルの王としようとする運動が始まります。イエス様がイスラエルの王として君臨するならば、神から選ばれた民として世界の国々を支配する時が来る。そのような期待を群集も弟子たちも抱いたのです。しかしイエス様はそのような期待にはお応えになりませんでした。イエス様は「わたしが命のパンである。わたしのもとに来る者は決して渇くことがない。」と人々が理解できないことばかり話し始めたので、多くの人々はイエス様に失望し、イエス様のもとから離れております。そしてイエス様は１２人弟子たちにも「あなたがたも離れて行きたいか」と尋ね、さらに「あなたがた１２人は、わたしが選んだのではないか。ところが、その中の一人は悪魔だ。」と語っておられます。その中の一人とはイスカリオテのシモンの子ユダのことです。
ユダはなぜイエス様を裏切ろうとしたのでしょうか。それはユダはイエス様に選ばれたにもかかわらず、ユダがイエス様を政治的リーダーとして選んだのです。しかしイエス様はユダの求めにはお応えにならず、神から与えられた使命を果たすために、ご自分の命を差し出し、救い主としての生涯を歩まれたのです。そのイエス様が私たち一人一人をも選んで下さったのです。私たちの中にもユダのような思いはないでしょうか。私たちはユダの過ちを犯すことなく、選んでくださったイエス様に感謝しつつ、救い主であるイエス様を信じ、永遠の命を頂き信仰から信仰へと歩んでまいりましょう。