待ち望む教会、そして被造物

2024年12月1日
宣教者 岡村直子牧師

ローマの信徒への手紙 8章18節~26節

 クリスマスまでのアドベント/待降節に入りました。今日のテーマは“待ち望む”といたしました。クリスマスは、神の子イエス・キリストがこの世に生まれて来てくださったことを感謝し喜び祝うときです。今年のクリスマス礼拝は、12月22日で、クリスマスまでの日々を、その昔人々が救い主を待ち望んだことに思いを馳せながら様々な準備をしていきます。けれども、それだけではないのです。

 救い主イエス・キリストは2000年前に来られました。キリストは死から復活されて今も共にいてくださる神であることを教会は感謝して礼拝を続けて来ています。神は共にいてくださっていますが、まだ救いの完成にはなっておらず、人間を含めた被造物は、すんなりとはいかない現在の状況に苦しみ、うめいている有様です。
しかし、この苦しみには希望があるのだと聖書は語ります。今日はパウロの言葉から、神が約束して下さったことの実現を、私たちは忍耐して待ち望んで生きているのだと知ります。私たちの待ち望みは、被造物全体の救いの完成と関わっているのだとパウロは語ります。被造物は神の子たちに希望を託しているのです。

 一人で我慢して待ち望むのではないのです。“わたしたち”なのです。そう、キリストを信じる教会の私たちなのです。インマヌエルなる神は、“我々と共におられる”神なのです。そして、“聖霊”が祈りにおいて助けて下さり、うめいて執り成して下さるのです。私たちは待ち望むのです。救い主の到来を待ち望んだ昔の人々のように、キリストの再臨と神の約束が実現することを待ち望むのです。

 クリスマスを待つこの季節に、主が来られて恵みをもたらしてくださったことを喜び感謝すると共に、キリストを信じる教会が神の約束を信じて、全被造物のために祈って待ち望んで生活をしていく心備えをしてまいりたいと思います。

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