友にして共なるイエスの願い

2021年10月10日(日) 第ニ主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

ヨハネによる福音書 15章12節

集って礼拝を行うことができるようになり、本日Nさんの転入会式が行われる喜びの日となりました。今日はヨハネによる福音書15章12節から、主イエスが重要な言葉として弟子たちに忘れないように何度も言われた言葉に焦点を当てます。
「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。これがわたしの掟である。」 これは主イエスが、従ってきた弟子たちに言われた言葉です。「互いに愛し合いなさい」という同じ言葉が15章17節にも13章34節にもあります。イエスご自身が間もなく捕えられて死ぬことを意識した中での言葉ですので、いわば地上におけるイエスの遺言的な重要な言葉です。この言葉はその時の弟子たちだけでなく、イエスの死と復活後に生まれ続けた一つ一つの教会に対しても語られています。この言葉は他の福音書にはないのです。他の福音書では、最も重要な律法として「神を愛しなさい。隣人を自分のように愛しなさい」という言葉ですが、ヨハネによる福音書では、モーセの律法の言葉の代わりに、イエスご自身の掟として「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。」という言葉でまとめておられます。これは人々がよく知っている最も重要な律法を、イエスが神の子としてご自分の立場で、ご自分の言葉で弟子たちに決して忘れぬように、一つの短い言葉で総括された言葉であると、私には思えます。「互いに」という言葉は、私たち人間同士の関係だけでなく、イエスとの関係が含まれているのではないでしょうか。間もなく死ぬことになるイエスですが、復活して常に共にいてくださるイエスの存在を先取りした言葉でもあります。「わたしがあなたがたを愛したように、互いに愛し合いなさい。」 主イエスのお名前で祈ることへと導かれます。

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