2024年11月24日
宣教者 岡村直子牧師
コリントの信徒への手紙Ⅱ 5章16節〜21節
今日の礼拝は、「世界バプテスト祈祷週間礼拝」として行います。アメリカでまだ女性の人権が確立されていなかった19世紀に、単身中国に渡って伝道活動をしたロティ・ムーン宣教師を支える活動形態が世界に広がっていきました。日本のバプテスト教会にも影響を与えて、日本でも国外伝道に思いが向くようになりました。日本バプテスト連盟では、現在インドネシアとルワンダで活動する宣教師方を覚えて祈り、献金を心からささげる時をもつこの一週間を大切にします。
今日は世界にキリストの福音を伝えたパウロの言葉から、『和解』を考え、祈ります。『和解』というと、まず人と人の関係や国と国や民族間のことを思い浮かべるのではないでしょうか。現在の世界で戦争や紛争が続いている状況をはじめ、自分の関係する人間関係のもつれでどうにもならない苦しさを経験する私たちです。
パウロが伝道したコリントの教会でも、パウロがいなくなってから教会の中で様々な混乱や衝突が起こり、そのことを知ったパウロが、教会の人々に対して、神の恵みがキリストによってどれほど大きく豊かなことなのか、その原点に立つようにと導いています。キリストによりキリストのうちに入れられている私たちは、新しく創造された者になっていると語り、神との和解を受けている者としての任務をいただいていると語ります。パウロは色々な言葉を用いて、その恵みがどれほど偉大なもので、私たちが今度は神からの和解の任務を授かって世に出ていくのだと奨励しています。素の私たちにはできないことです。でもパウロのある言葉を思い出しました。『キリストを着る』と表現している箇所がいくつかありますが、それにヒントを得たような気がしましたので、そのことを分かち合いたいと思います。
世界が求めている和解は、まずキリストの恵みに立つことからだとパウロははっきりと語っています。自分の課題と照らし合わせながら、主が私たちに常に祝福をくださる方であることを心にとめながら歩んでいきたいと思います。