2021年11月28日(日) 第四主日・第一アドベント礼拝
宣教者 山本弘夫伝道主事
マタイによる福音書 17章1〜13節
本日の聖書箇所は、イエスが苦しみを受けて殺され、三日目に復活することを予告してから六日後に、ペテロ、ヤコブ、ヨハネの三人の弟子を連れて高い山に登るところから始まります。
高い山に登るのは、受難の前に神に祈り、神の導きを得たいというイエスの思いによるのではないかと思います。
山上においてイエスは、栄光に輝く姿に変貌します。そればかりでなく、そこにモーゼとエリヤも現れます。
この情景にペトロは感動します。「この3人のために仮小屋を三つ建てましょう」と進言します。このすばらしい情景を少しでも長くとどめたいと思ったのでしょうか。
すると雲の中から「これはわたしの愛する子、わたしの心に適う者。これに聞け」という声が聞こえます。
伝道の旅の途上のイエスは、「狐には穴があり、空の鳥には巣がある。だは、人の子には枕する所もない」(マタイ8:20)という生活ですからみすぼらしいものだったと思います。しかしここでイエスは真実の姿、素晴らしい姿を現したのです。
しかもユダヤ教(旧約聖書)の律法を代表するモーゼと預言者を代表するエリヤが並んでイエスと語りあっています。
6日前にイエスの受難と復活の予告を聞かされて不安のなかにあったペトロたちはこの情景を目撃して大いに喜び力づけられたと思います。
しかも雲の中から「これは私の愛する子、これに聞け」と言うことばが聞こえてきます。「自分たちはこのイエスを全面的に信じて信頼しついて行って良いのだ」という確信が与えられたのではないでしょうか。