ひらけ!耳・口・心!

2022年11月13日(日) 第二主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 7章31~37節

前回に続いて、イエスがどのような方なのかを知る奇跡の出来事です。場所は異邦人が多く住む場所のようです。人々が、耳が聞こえず口ではっきり話すことができない人をイエスのもとに連れてきました。この人々はイエスに敵対するユダヤ人ではなかったでありましょうから、既に有名になっておられたイエスにこの人のことをよろしく、というような意味で手を置いてくださるように願ったのでありましょう。主イエスを信頼して来る人々に対して、主は最善のことを成して下さいました。
イエスはまずこの人と二人だけになることを望まれました。この人は主とのみ向かい合うのです。イエスはとても印象的な仕方でこの人に触れる様子が描かれています。イエスが言われた言葉、「エッファタ」はアラム語で「開け」という意味であると聖書の中で説明があります。「エッファタ」はここに出てくる耳が聞こえず舌の回らない人にとっては、忘れられない言葉として記憶されたのでしょう。大きな喜びがこの人と周囲の人々にあったことでしょう。異邦人も差別無く対応され、しかも触れて癒してくださったのでした。いわゆる障がい者はその時代では罪を犯した結果だと思われていました。しかしイエスの理解は全く違っていました。「神の業がこの人に現れるためである。」(ヨハネ9:3)と言われました。この意味を探ってみたいと思います。
耳・口のきけない人に今の私たちが重なります。神から見れば、神の言葉を聞く耳を持たず、証しをする口を開けない私たちでした。しかし、死を滅ぼされたイエスによって、神と共にある希望は永遠に結ばれました。聖霊によって心が開かれ、神の言葉を聞く耳、キリストを証しする口が開かれます。エッファタ!

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