枠におさまらない喜びの福音

2021年3月21日(日) 第三主日礼拝

宣教者 岡村直子牧師

マルコによる福音書 2章18〜22節

コロナウィルス感染危機のために出されていた緊急事態宣言が3月21日(日)をもって解除され、来週3月28日からは集って礼拝をすることができるようになります。嬉しいですね。岡村の宣教の時にはマルコによる福音書を続けて読んでいまして、今日の箇所では、断食についてイエスの見解が述べられています。この話の中で、イエスの存在がどのようなものかが示されています。聖書でいう断食とは、宗教的な目的のために、一定の期間、飲食を取らない苦行です。キリスト教の母体となったユダヤ教では、「断食」は「祈り」と「施し」に並ぶ重要な宗教的行為とされていました。当時のユダヤ人指導者たちは、火曜日と木曜日に断食をしておりました。人々がヨハネの弟子たちのことやファリサイ派の人々のことを引き合いに出して、なぜあなたの弟子たちは断食しないのか、とイエスに質問しました。イエスのグループでは、習慣的な断食はしていなかったようです。人々の疑問にイエスはこう答えています。「花婿が一緒にいるのに、婚礼の客は断食できるだろうか。花婿が一緒にいるかぎり、断食はできない。」(2章19節) イエスはご自分を花婿にたとえ、弟子たちを婚礼の客にたとえて、婚礼の客は花婿と共に喜び祝うものだと言われました。けれども花婿が奪い取られる時が来るのです。イエスの死です。しかしイエスの死は復活へと導かれ、永遠に生きて共にいてくださる神となってくださっています。すべての人の罪を背負って死なれたイエスによって、神が聖霊として共にいてくださるのです。人生には様々な苦難がありますが、イエスを信じていく時、必ず神は共におられて、神が共におられることを私たちが体験するようにしてくださいます。人間の定めた枠にははまらない、深い喜びの福音です。次週は受難週がはじまり、イースターを4月4日に迎えます。喜びましょう。集ることをゆるされて、気をつけながら集って礼拝して喜びを分かち合いましょう。

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