カナンの女の信仰

2021年6月27日(日) 第四主日礼拝

宣教者 山本弘夫伝道主事

マタイによる福音書 15章21〜28節

イエスの一行はガリラヤで伝道活動を行っていましたが、このとき一行はガリラヤを離れ、イスラエルの北側で地中海に面した、ティルスとシドンに向かいます。今のレバノンの地で繁栄していた都市です。
ティルスとシドンの地へやって来たイエスのもとに、この地に生まれたカナン人の女が駆け込んできます。イエスの評判をどこかで聞きつけたのでしょう。
「主よ、ダビデの子よ、わたしを憐れんでください。娘が悪霊にひどく苦しめられています。」と叫びます。
ところがイエスは何もお答えにならず、弟子たちはイエスに「この女を追い払って下さい」と言います。
イエスは、「私は、イスラエルの家の失われた羊のところにしか遣わされていない。」と語ります。
あきらめないこの女性に、イエスは、「子どもたちのパンを取って子犬にやってはいけない。」と答えます。
それに対し女性は「主よ、ごもっともです。しかし、子犬も主人の食卓から落ちるパン屑はいただくのです。」とくいさがります。
イエスは女性の言葉に感動し、「婦人よ、あなたの信仰は立派だ。あなたの願いどおりになるように。」と語ります。そのとき娘はいやされます。
この話から、私たちは諦めない信仰の大きな力を示されます。やがてイエスの救いは、ユダヤ人の枠を超え全世界に宣べ伝えられます。
イエスはマタイ7章の山上の説教で「求めなさい。そうすれば、与えられる。探しなさい。そうすれば見つかる。・・・だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。」と語ります。

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